マイケル・ルージャパン設立、作家の日本デビュー25年、ニューアート「ルーグラフ」
発表を記念して、主要都市でのイベント開催が計画されています。
第一弾は九州地区での作家来日展です。
2012年11月 作家来日展 (九州地域) 報告


 作家マイケル・ルーが11月1日より11月7日まで日本に滞在し、8年ぶりに来日展を九州で開催いたしました。

 なぜ九州なのか!
実は25年前、無名のマイケル・ルーが日本でデビューを果たし、初めて来日展を行ったのが九州でした。

 台湾で画家の地位を築いていたルーは新しい世界に挑戦すべく家族を連れて1983年にカリフォルニアに移住。数年後、満を持してニューヨークのアート見本市に小間を構え、彼のアートを世間に問いました。このアート見本市は世界で屈指の規模を誇り、アメリカ全土からはもちろん、ヨーロッパや日本等世界中のアート業者が新しいアートと新人作家を求めて集まります。マイケル・ルー独自のアートは各国の専門家の心をとらえ絶賛を受けることになりました。世界の舞台に衝撃的なデビューを果たしたのです。そして、すぐに日本にもデビュー。マイケル・ルー・ワールドを切り開く第一歩をしるしました。

 マイケル・ルーが8年という長い期間、沈黙を保っていたのには理由があります。コンピュータという新しい手段を用いてのアートの可能性を探究し、コピュータの中で40版、50版を重ねた全く新しい時代の版画を完成させたのです。世界で誰もがまねのできない彼独自のアートであり、ルーグラフと呼ぶものです。そして、この新しいアートを問うのは、先進的美意識を持つ日本以外にないと考え、日本に拠点を作り、世界に発信することを決意したのです。この思いで設立されたのがマイケル・ルー・ジャパン(MLJ)です。

 今回の九州での来日展は、生まれ変わったマイケル・ルーの新しいデビューであったと言って良いでしょう。
はたしてルーグラフは市場に受け入れられるのか? ファンは未だ作家を忘れないでいてくれるだろうか? 今までのルー版画を愛してくれたファンはルーグラフをどのように評価するだろうか?
正直の所、色々の心配をしながらの来日展再開でした。

 しかし、こんな心配は第一日目で吹き飛んでしまいました。たくさんの情熱的なファンがマイケル・ルーに会いに来てくれたのです。
「マイケルさん、お元気でしたか?」 
「ダイジョウブデス」
 はじける笑顔、固い握手、肩を叩き、そして、抱き合う。ファンの来訪は引きも切らぬ有様です。そして、ルーグラフは絶賛されました。明快な色彩と輝くような発色は従来の版画では見られないものであり、マイケル・ルーの新境地、夢のような心の中の景色を見事に表現し尽くしています。

 「この絵は動物が描かれているけど、風景画なんですね」
 「そう、心の中の、夢の中の、想いの中の風景だ」 
 「描かれている動物達は私達自身なのよ」

会場のあちこちで交わされていた会話です。
ルー作品には、色々の見方がありますが、共通しているのは見る人全てが絵の中に引き込まれ、心が震え、勇気や気持の安らぎを得る事ではないでしょうか。

 今回のイヴェントに参加頂いた画廊は3社ですが、それぞれに成功をおさめていただきました。ルーグラフの反響には驚かれたようです。
マイケル・ルーも新作に手ごたえを感じ、また、たくさんのファンの方が以前と変わることなく温かく迎えてくれたことに感謝しながら帰国しました。 
私達、MLJのスタッフからも、改めて 心からお礼を申し上げます。

マイケル・ルー歓迎夕食会
来日展に参加いただいた画廊の代表者と
マイケル・ルー・ジャパンのスタッフ
会場のひとつ
エントランス風景
たくさんのファンに来ていただきました。
賑わう会場
新作ルーグラフを買って頂きました。
新作の水彩画を購入いただきました。
油絵の大作をお買い上げいただきました。
「お嬢さんには、鳥も描いておこうかな!」
お買い上げ作品の裏に記念のスケッチを入れました。

「絵はどうしたら上手に描けるようになるの?」
小さな子に訊かれて、ルー先生が答えます。
「大人の言うことなどは聞かないで、思い浮かんだものを
そのまま描けばいいんだよ」
ルーグラフの表側にも、かわいいスケッチが入りました。
サイン会を終え、マイケル・ルーは日本の秋を少しだけ
楽しんで帰国の途につきました。